

日本には数多くの天然温泉施設がありますが、これらの施設では地下から温泉を汲み上げるために圧力容器が備わったタンクを使用します。
温泉は一般的に地下100mほどの位置にある地下水がマグマ活動によって温められたものなので、電動ポンプで汲み上げることができません。
RO圧力容器という約25万トンの力が生まれる圧力容器を使用しますが、長期間100℃以上の温水に触れており、さらに酸性の温泉水にさらされることで劣化しやすいのが特徴です。
1台あたり高額な容器なので定期的に取り換えるにはコストが掛かりますが、「富士化工株式会社」が2015年から製造販売しているRO圧力容器であれば、毎日温泉水を汲み上げるのに使用したとしても約35年間は劣化しないというテスト結果を持つ製品です。
1945年に創業した「富士化工株式会社」は、産業用パイプと綱手などを製造販売している会社です。
この会社ではRO圧力容器に開発と製造もなされているのが特徴で、一般的な圧力容器とは異なった特殊合金を採用されています。
通常はステンレスを用いて錆を防ぐことに重点を置いていますが、「富士化工株式会社」で製造している圧力容器はステンレスに加えて真鍮素材を採用しています。
これにより錆びにくく腐食しづらいという特徴を兼ね備えた圧力容器で、定期的な取り換えをする必要がありません。
メンテナンスがし難く、維持コストを抑えたいという温泉施設にとって打って、付けの圧力容器を製造販売している会社といえます。